工学研究院若手教員奨励賞 受賞者からのコメント
北海道大学大学院工学研究院では、優れた研究業績を挙げた若手教員の研究活動を奨励することを目的として、令和2年度より「工学研究院若手教員奨励賞」を設けています。
令和6年度は、4名の教員が受賞しました。
本記事では、受賞者からのコメントとともに、取り組んでいる研究内容を紹介します。
附属エネルギー・マテリアル融合領域研究センター 國貞雄治 准教授

このたびは令和6年度「若手教員奨励賞」を賜り、大変光栄に存じます。私は、化学結合や電子状態の精密な評価が可能な第一原理計算を用い、材料の物性およびその起源を電子・原子スケールから解析しています。特に、酸素吸蔵材料や水素遮蔽用保護被覆膜、半導体などを対象とした「機能性セラミックスの開発」、および燃料電池電極触媒や(脱)水素化触媒などを対象とした「機能性材料の省貴金属化」に関する研究を推進し、各種プロセスの省エネルギー化やカーボンニュートラルの実現を目指しています。このたびの受賞を励みに、今後もより一層研究に精進してまいります。

環境循環システム部門 有馬孝彦 助教

この度は若手教員奨励賞を賜り、大変光栄に存じます。私はこれまで掘削残土や鉱山廃棄物に含まれるヒ素などの自然由来有害物質に着目し、その環境への溶出挙動の解明および吸着層工法の開発・社会実装に取り組んできました。研究ではラボスケールから実施工現場での長期モニタリングまでを一貫して行い、持続可能な地盤環境対策技術の確立を目指してまいりました。日頃よりご指導くださっている先生方、ご審査いただいた審査員の皆様に深く御礼申し上げます。今後も、本賞の受賞を励みに、国内外の研究者や産学官の連携を深め、社会実装と学術的貢献の両立を目指して精進してまいります。

環境工学部門 羽深 昭 助教

このたびは令和6年度工学研究院若手教員奨励賞をいただき、誠にありがとうございます。私は下水処理の脱炭素化、水環境の保全技術に関する研究を行っています。近年では特に下水汚泥のメタン発酵とバイオメタネーション技術の開発、富栄養化湖沼でのリン循環機構の解明に取り組んでいます。豊かな地球環境・自然環境を次世代に引き継ぐため、今後も水処理技術開発と水環境評価の両面から環境問題にアプローチし、課題解決を目指して研究を楽しんでいきたいと思います。

機械・宇宙航空工学部門 朴 炫珍 助教

この度は若手教員奨励賞を賜り、大変光栄に思います。大型船舶は動力の7割を海水との摩擦に打ち勝つために使っており、摩擦抵抗低減技術は2050年の海運CO2ゼロエミッションを達成するための重要技術の一つです。私は、船底に気泡を注入して摩擦低減効果を得る空気潤滑法をより高効率化するための研究をしており、人工的にボイド波を生成し摩擦低減効果を向上させる間欠気泡注入法や船底気泡流のモニタリング技術を開発しました。今後は、これらの技術を融合し、摩擦低減効果を最大化するフィードバックシステムの構築を目指し、研究に取り組んでいきます。

このたびの受賞、誠におめでとうございます。
北海道大学工学研究院では、今後も次世代の工学研究を担う若手研究者の活躍を広く発信していきます。

※ 教員の職名と所属部門は受賞当時のものです。